出入国在留管理庁は「生活オリエンテーション動画」を17言語で無料公開しています。運用要領でも活用が推奨されている便利な教材ですが、動画だけでは義務的支援を満たせない点があります。動画の内容と使い方、足りない部分の補い方を解説します。
国の動画の内容
動画は、生活上のルール、仕事、税金、医療、災害など日本での生活に必要な基本情報を紹介するもので、ベトナム語・インドネシア語・ネパール語・ミャンマー語・タガログ語・英語などを含む17言語版があります。出入国在留管理庁のホームページから誰でも視聴できます。
動画視聴による実施は認められている
運用要領は、生活オリエンテーションの実施方法として、テレビ電話やDVD等の動画視聴によるものでも差し支えないとしています。ただし、本人からの質問に適切に応答できるコミュニケーション体制を整備することが条件です。「動画を見せて終わり」では要件を満たしません。
動画に含まれていない義務項目
| 運用要領の必須項目 | 国の動画 | 受入れ企業が用意するもの |
|---|---|---|
| 支援担当者の氏名・電話・メール | — | 実際の担当者名と連絡先、対応時間 |
| 管轄の入管・労基署・ハローワーク・警察・市役所の連絡先 | 全国共通の案内のみ | 事業所の所在地に応じた管轄窓口の住所・電話 |
| 勤務先までの経路と所要時間、定期券・ICカード | — | 寮から事業所までの実際の通勤手段 |
| 地域のごみの分別・収集日、粗大ごみの出し方 | 一般論 | 市区町村の分別表と寮の地区の収集曜日 |
| 理解できる言語で受診できる医療機関 | 一般論 | 地域の外国語対応病院・医療通訳制度 |
| 避難場所と経路 | 一般論 | 寮・事業所の指定避難所、津波避難ビル |
| 就業規則の要点、給与天引きの内訳 | — | 会社ごとの説明 |
組み合わせ方
おすすめは「一般編=国の動画、固有編=自社の母国語資料」の二層構成です。8時間の進行表に動画の各本を配置し、その直後に自社・地域の情報を紙で説明します。動画のタイトルと視聴日時を進行表に書いておけば、実施記録にもなります。
オリエンキットの自社版パックは、国の動画を組み込む前提で設計しており、固有編の冊子(母国語・日本語併記)、進行表、確認テスト、確認書をセットで提供します。→ サービス概要
出典:出入国在留管理庁「生活オリエンテーション動画」、「1号特定技能外国人支援に関する運用要領」別冊(令和7年4月1日一部改正)。
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